長野県の佐久平に行ってきた。佐久平は勉強会でお世話になっていた年上の友人が住んでいるところで、学生時代には頻繁に泊まりに行ったりしていた。僕が社会人になり多忙になったり(そうでもないが)、友人の病気など(こっちの方が大きい)や家庭の事情もありで、しばらく行くのを遠慮していたのだが、お互いに落ち着いたこともあり、また企画してくれた人の推挙もあり、久しぶりに行ってみた。行くのは4年ぶりほどだろうか。
佐久平は長野新幹線の止まる佐久平駅があるが、僕は大体バスで行ってる。安いからだ。新幹線だと6000円ほどだがバスだと2000円台後半で行ける。しかも時間差も大して無い。
佐久平駅の写真
今回佐久平駅に行って発見があった。以前に頻繁に訪れていた時には気がつかなかったのだが、佐久平は酒所である。界隈には酒蔵が13カ所もあるという。しかも近年クラフトビールで有名なヤッホーブルーイングの本社があるところだった。これは知らなかった。ヤッホーブルーイングのビールが大好きのでテンションが上がった。駅構内のお土産屋にはお酒が異様に充実したコーナーがある。
今回一緒に行った友人の提案で佐久平駅近辺を散歩することにした。
空が広い。本当に広い。
浅間山を背景に歩くのは実に爽快だった。新幹線が止まる駅ということもあり、都心への通勤をしている住人も多い。そのためマンションや新しい住宅もちらほら見受けられる。だが農家も依然として多く丁度米の収穫時期と言うこともあって水田には稲穂がなっていた。
田舎と住宅街の塩梅が丁度良い感じだった。人通りはほとんど無い。地元の住人は車を使うことが多いのであまり出歩かないのだ。買い物は駅前にある大型のイオンでする。
散策の途中に酒蔵を見つけた。
千曲錦酒造株式会社の蔵元である。
残念ながら酒蔵の見学は平日しかやっていないとのこと。
しかし物販はやっていたので入ってみた。
試飲もしてみた。試飲したのは日本酒では珍しい低精米のお酒だった。通常日本酒は米を磨いて精米をする。精米の度合いが高いほど価値が高いとされる。大吟醸などの区分けも精米の度合いで決まる。だから精米の度合いの低い酒というのは珍しい。ていうか初めて見た。蔵元さんのお話ではクセが強くなり米本来の味が前に出てくるとのこと。実際に試飲してみるとダイレクトなアルコール分よりも良い意味での米の甘さが際立って美味しかった。人によっては雑味になってしまうだろう。好き嫌いが分かれると思う。
こんな感じで寄り道を楽しみながら友人の家に到着した。到着するとご馳走が並んでいた。
全て近所の農家さんから頂いた野菜でつくったものだ。
生地から作った野菜ピザ、白菜の蒸し物、小松菜の肉炒め、赤カブのサラダ、ビーツのサラダ、クルミのロースト。
お見事。全部美味い。友人が異様なほどに料理上手というのもあるが、野菜の質が抜群である。朝取れたての野菜を使っているので味がとにかく濃い。野菜の美味さに驚かされる。こんなに野菜って美味しいのかと。しかも野菜中心だからいっくら食べても胃にもたれないのがありがたい。
酒もいろいろと多めに用意してくれた。
驚いたのはワインだった。ワインあったんだ。佐久平。しかも火を入れていないので発酵がまだ進んでいて微炭酸になっていた。味も濃くて美味しい。
食事が終わると料理の話で話が弾む。話の中で梅をどう漬けているのかという話になって梅割り機というものを持ってきて見せてくれた。佐久平では梅干しはつくらないという。梅を漬けるだけ。つけた梅は梅割り機で割って果肉と種を分けてフードプロセッサーで加工したりして食べやすくするのだという。どうやって使うかはリンク先を参照。
梅割り機なるものを初めて見た。なるほどこれは便利 pic.twitter.com/3cNHXnvkeM
— akira (@osugi_akira) November 4, 2018
食事が終わって地元の農家を散歩することになった。
小松菜。でかい。
白菜。これもでかい。
リーキというネギ科の植物である。ウェールズでは国花になるほどにポピュラーな食べ物だ。ポトフにすると美味しいという。
地元の神社にも行ってきた。
今回初めて見たのだが、この神社には奉安殿が移築されている。奉安殿というのは天皇と皇后と教育勅語が納められた建物で、戦前の学校には大抵あったものだ。実物を見るのは意外と初めて。現在では摂社として鎮座している。
散歩が終わり流れで晩ご飯もご馳走になった。
松茸の混ぜご飯と芋煮だった。こちらも当然美味しい。
また来る約束をして別れた。継ぎ来るのは春辺りだろうかな。