1/2に皇居へ一般参賀に行ってきた。
ここ数年は参加していなかったのだが、平成最後ということもあり友人を誘って参加することにした。最後の参加したのは確か大学の院生のころだったはず。もう3年もたつ。
さて、結論から言うと死ぬほど並んで大変でした。5時間半立ちっぱなし。
こんなに大変になるなんて思ってなかった。
以前に参加した時は人はそれなりに来ていたけど列に並んで待つということはなかった。せいぜい手荷物検査でちょっと並ぶ程度だった。ここ数年で急激に天皇への関心が集まっているのだと実感する。
当日の様子を時系列で紹介したい。
▲桜田門前
当日は友人と10時に桜田門で待ち合わせてそこから入った。
桜田門に行く前にも二重橋駅前の広場をざっととおっていたのだがこの人だかりで、以前に参加していた一般参賀とは規模が違うなとちょっと恐ろしくなった。
▲二重橋駅前あたり
一応、例年とは違うと予想して事前にトイレに行き、水分も極力とらないようにとしていたのだが結果としてはこれがよかった。
途中トイレに行きたくなったら終わっていたと思う。
門の手前ではボーイスカウトだったか、どの団体だか忘れたが日の丸を配っていた。
テレビで一般参賀を見るとたくさんの日の丸がはためいているのを見たことがあると思うが、あれは会場の外で配布している。
僕も昔はもらっていたのだが、処遇に困る。持ち手がちょっと長いのでかばんに入らないし、ゴミ箱に捨てるのもためらう。結局捨てるのだけど。面倒なので今回はもらわなかった。
皇居に入る前にまず手荷物検査とボディチェックを受けることになるのだが、受けるまでもずいぶん並ぶ。
2時間ほど並んでようやく手荷物検査を受けられた。
▲手荷物検査・ボディチェック前の行列
▲手荷物検査
誤算だったのは手荷物のない人はボディチェックを受けるだけでいいので、手に持ち検査の行列に並ばずに直接ボディチェックの列に並べることだった。
ちょっとだけだが行列の先に行けるのだ。次回からは手荷物を持たないで来ようと思った。
手荷物検査と受ける直前でいったん行列の流れがストップした。皇居に入れる人数を調整するために行列を止めることが何度もあった。これも初めての経験である。
耐え切れなくなって途中で列を離脱する人は何人もいた。僕の目の前にいた足の悪いおじいちゃんが警備を担当していた警察官に両肩を抱えられながら列を離れていったりもした。ほかにもはぐれてしまったのか人を呼び出すアナウンスもあったりなど、僕が知っている一般参賀の風景ではないものだった。
手荷物検査とボディチェックを終えて入れるのかと思ったらそんなことはなく、1~9の番号札が立っていて数字でブロック分けをされて並ぶことになる。桜田門方面と有楽町方面それぞれから入ってきた人間を数字のブロックごとに分けて並ばせている。皇居のキャパが空き次第順々に入れていくということだろう。ここでも1時間半くらいは待ったのではないか。
▲1~9のブロックごとに固まりになる
途中列の後方で不満を警察官にぶつける人がいた。観光バスのツアーで来ていたようで、どうやらバスの出発時間に間に合わないと。そして自分たちが先に来ていたのにあとから並んでいた別のブロックが先に行くのはおかしいなど。そんなことを言っていた。言い合っている途中で二重橋へ向かうため僕たちのいるブロックが移動を開始したので事なきを得たが長い行列ではたいていゴネる人がでるがまさか一般参賀で出るとは思わなかった。
二重橋への移動もなかなか大変だった。
ここまで来ると列がストップするということはさすがにないのだが、それでもちょっと危ないと感じた。
というのも、二重橋へ至る道は狭く、すこし緩やかな上り坂になっている。立ちっぱなしで足が疲れているところで人が押し目きあいながら歩くには危ない。一歩間違えると転びそうになりそう。
また広場は白石の砂利が敷き詰めてあるのだが、これが砂埃を舞い上げてしまう。白い煙が立っていた。終わった後靴をみると白っぽくなっている。
— akira (@osugi_akira) 2019年1月2日
このあたり面白いのは二重橋を渡り始めるころに警備担当が警視庁の警官から皇宮護衛官に変わるところだ。
入り口には礼装を来た皇宮護衛官が立ったまま微動だにしない。
最近では注目が集まっているから有名かもしれないが皇居は皇居内部の警護を担当する皇宮護衛官(皇宮警察)が存在する。
人員の募集も皇宮警察独自に行う。軽く調べてたことがあるのだが倍率も高く精鋭の集まりのようである。
▲伏見櫓
手前の橋を渡り、道なりにすすむと奥の橋と伏見櫓が見える
伏見櫓は1628(寛永5)年に3代将軍家光の時代の江戸城修築に際して、京・伏見城から移築したものと伝えられている。江戸城の名残をのこす数少ない建物である。
その伏見櫓を脇に見ながら奥の橋を渡る。二重橋からは広場の開けた様子と広場に相変わらず集まる人の山が見える。先にも書いたが傾斜があるので下のほうがよく見えるのだ。
▲二重橋からの写真
伏見櫓前 #一般参賀 pic.twitter.com/bewmGThCwA
— akira (@osugi_akira) 2019年1月2日
広場に入場である。ガラス張りのバルコニーに陛下がお出ましになる。今回は規模の関係もあって大型モニターが設置されていた。
当初の予定では合計5回のお出まし。
実は僕たちが入場した時点で、14:50分ごろ最終のお出ましの時間は過ぎていた。
後のニュースで知ったが急遽陛下のご意向でお出ましの回数を増やしたという。
年始から四方拝に始まりさまざまな儀式行事でお忙しく体調も思わしくない中で大変にありがたいことである。
僕たちが立ったところは広場正面から右側だった。バルコニーの背後には引き戸との間に仕切りが立てかけてあり僕たちが立っているところからは引き戸がよく見えた。
事前の準備でバタバタとしていたのか職員や侍従があわただしく動いていたのが見える。
時間になると引き戸が一気に勢いよく開き、陛下をはじめとした皇室の方々のお出ましになった。
▲逆光もありよく撮れませんでした。
どっと歓声が沸く。日の丸を持っている人が旗を頭上で振り出した。
おかげでちょっとよく見えないが、まあ、仕方ない。
それと時期の関係と立ち位置の問題で逆光がまぶしく、写真も満足に取れなかったのは残念である。
落ち着いたところで陛下のお言葉がきた。
短い言葉だったが有り難く感じる。すごいと思うのは1日に何度もお出ましになって同じようなことを言っているはずなのに、ルーチンや自動的な言い回しを感じさせないところだ。
陛下からすればそれこそ年中ひっきりなしに数えきれない人間と会うが
会う人間からすれば一生に一度かもしれない。それをよく理解しているからこそ、心のこもったふるまいになるのではないかと思った。
万歳三唱や歓声が聞こえた。万歳三唱をやろうかとも思ったのだが、騒ぎ立てるのもためらわれたのでやめた。これでよかったのだと思う。
しばらくして陛下をはじめ皇室の方々が奥に戻っていった。これが平成最後のお出ましと思うと実に感慨深い。帰りは乾通りを通り乾門から出た。
▲乾門前
流石に飲まず食わずで5時間半だったので大変だった。友人と2人だったので雑談をしながら時間をやり過ごすことができたが、1人ではとてもできなかったと思う。
昼ご飯を食べられなかったので九段下まで歩いてインドカレーを食す。うまかった・・・