akiraの個人ブログ

akiの個人ブログです。読んだ本の感想、めんたねでやってる心理学、カウンセリング、催眠の事とか、他にも旅行、外食、買ってよかったもの、ラノベ、アニメなど興味のあるものを書き連ねていきます。

神田橋條治先生のケースカンファレンスに行ってきた。2019年4月編

また、行ってきた。
前回に続いて2回目。前回の記事はこれ。

www.osugiakira.com


全体的な感想
前半と後半2ケースの事例を取り扱った。
1ケース目は発達障害の親子のケース。2ケース目はDVにあった親子のケースだった。
1ケース目はケースを持ってきた人の話し方もあり具体的な事例が見えてこなかったが、神田橋先生の発達障害に対するスタンスが見えて面白かった。

基本的にその子の特性を見つけて伸ばしてあげるという方向性の話だった。確かに無理に健常の子のようにやっても帰って社会適応が難しいだろう。無理にやって二次障害が生まれても問題だと思う。子供の頃の特性が大人になって生きる話も面白かった。
神田橋先生の子供がよく物を壊す子で、物を壊すのを注意するのではなく発泡スチロールのブロックをつくって壊す遊びをやらせてたら、体を動かすのが好きだったようで大学ではサッカー部に入って、最後は麻酔医になったという話だった。麻酔医になった理由が麻酔医は即断即決が要求されるのでそれがサッカーに似ているという話も当人の特性が生きたといえる。

発達障害の子にトランポリンがよいという話もあって、たしかにそれはそうかもしれない。この話からもいえるのは落ち着きのない、衝動性のあるその子の特質を殺すのではなくて、それが生きる環境設定をしてあげるということだろう。

2ケース目のDVのケースは聞いていてもなかなか難儀なケースだと思った。神田橋先生の見立てでは母親に愛着障害と境界例傾向があるということだった。僕などこういうケースを聞いていると途方にくれてしまう。語り方が常に被害者ポジションで、このクライアントはエネルギーもあって行政の介入に対して運動を起こしたりもするのでなかなか難儀で扱いが難しい。また子供も母親のために無理に大人になっているという印象で聞いていて大変だと思った。
ただそうした状況でも神田橋先生は活路を見出していたと思う。子供にとっては母親を助けることが愛着障害の救いと言ったりなど。

帰りに一緒に参加した尾谷さんと話していたがエリクソンだったらあのケースは親子を離しにかかるだろうなという話をしていて確かにそうかもしれない。僕もこれは子供を考えたら離れたほうがいいのではと思ってしまった。

このケースで興味深かったのは患者のよくない気質が親と似ているものなのか、親から来ているのかと神田橋先生が患者に質問する狙いが聞けたことだった。ケースの事例検討が終わって質問タイムで尾谷さんがこの件で質問をしてくれた。

神田橋先生の狙いとしてはこの手の患者は親子の絆が薄いので親子の絆を強化する狙いがあるとのことだった。
このケースに関しては他に患者のよくない気質を、親譲りのものだと患者に認識してもらうことで、異物感を感じてもらい、異物を感じる自分と、異物(よくない気質)を分離する狙いがあったという。

面白いなと思うのはよい気質では絆は強化されにくく、悪い気質のほうが絆の強化がされやすい。

親が東大だから子供も東大だといわれても絆は強化されにくいが
親譲りの白髪、親に似て怒りっぽい、みたいにいわれると帰って絆が確認される。

言われてみるとそんな感じはする。なぜだろうか。
と思いながらカンファレンスは終わった。

下記はメモというか雑記。脈略がないのはご容赦いただきたい。

メモ
ケース1

(心理師に向かって)技術系の人間を近くに置くと良い。この家業(心理)じゃなくてもいいから、自分が敬愛している技術系の人間がいい。
その道に自分の人生をかけている。ヨガの先生とか、花の先生とかね。

ケース提供の人は自治体の発達支援センターに勤める心理師の人だった。
発達障害の子供を親が連れてきて応対することが多いという。
このケーススカンファレンスでは具体例なケースがあまり出てこなかった。
発言からみるに発達障害をもつ親とのかかわりに難儀していた。親が子供の発達障害的なふるまいに困っていて、どう働きかけたらいいか困っている様子だった。

神田橋先生のアドバイス。部屋の外にいる時間を作るといい。見学でもいいし、ぶらぶらしているのもいい。全体を味わう機会を作ること。

親子連れでくる場合、親と子が人生の中で一緒にいることが多いときなので、離して親と子を別で観察すると不自然な観察になる。世界のサル学を京都大学が大きく変えた。それまでサルの研究はサル一匹を対象にした実験をしていた。京都大学はジャングルに小屋を作り、群れで生きるサルを観察した。それまでの研究成果が一変したという。ジャングルのサルはもっと豊かな世界があった。

発達障害の子供への支援について
50年前は発達障害とは言わず微細脳障害といった。当時知り合いの脳神経学の教授が「落ち着かない子供はいるが、落ち着かないじーさんばーさんはいないから大丈夫」といった。神田橋先生は「発達障害は発達する」という。

子供のこだわりにこだわる親に困っている。

知能が高くてこだわりが強ければノーベル賞をとる。わき目も振らずにがんばれば一流になるが、わき目がふれないから名人になるという人もいる。

(心理師の人が言う)発達障害の子でQ167なのだが、トイレにいったあと廊下の隙間にこもったりして、お母さんが納得行ってない。

(神田橋先生)一芸にしか秀でな人は一芸が秀でればほかのことがついてくる。イチローもまともな人になったし、亀田三兄弟もそう。そういう子は並みの人間にしようとするのはかわいそう。

昔ひどい知的障害の子が患者にいた。誰から習ったかは知らないけどバイクをよく盗んで人にあげるということを繰り返していた。その子にバイクの盗み方を聞くと生き生きとして教えてくれる。そういう子は水道の修繕なんかをやらせるといい。自分ができることがあるというのはその人の誇りだ。

柔道の山下さんは子供の頃から力が強くてよく人を投げ飛ばしていたと。ほかの子が登園拒否をして苦情が来ていた。おじいさんがえらい人手自分の素質を受け継いだと思って将来相撲取りにしようと考えた。相撲の基礎トレーニングのために柔道をやらせた。

神田橋先生の自分の下の子がこどもの頃よく物を壊していた。そこで発泡スチロールを持ってきて巨大な積み木のようなものを作った。作ってあげたらつんでは壊してをくり返して楽しく遊んでいた。大学ではサッカー部に入ったという。体を動かすのが好きだった。そのあと麻酔医になった。神田橋先生がお子さんに「なんで麻酔医
になったのか」と聞くと、「麻酔医は検査結果を待つことができない。時間との勝負で自分で判断して措置をしないと間に合わない。そこがサッカーと似ている」と答えたという。

小さい頃の素質が生きている。

落ち着きのない子が来たら言うことは決まっている。トイザラスに行って家庭用の小さいトランポリンがあるからやらせてみて喜んだら買ってみたらいい。発達障害の子にはトランポリンが一番いい。東田君の「自閉症の僕がとびはねるわけ」を読んで見るといい。

神経発達段階にはプリミティブなもの。寝返りを打ってハイハイをしてと段階を踏む。
ボイタ法というのがある。神経系の発達はプリミティブなものに乗っかるから、ひとつ段階が抜けてしまうと上手くいかない。抜けている段階を訓練すると上手くいく。発達は進化の段階を踏むので抜けているところを補填してあげるといい。

(心理師の人)完黙してしまうクライアントがいる

どういう場面で完黙をするか?どういう場面で完黙をしないか?
ダンボールにその人が入ってこちらから話したら話し返したりしないか?
ケータイで面接はできないのか?隣の部屋とかで。

東田くんはパソコンで文字を上ってその文字を読むことで会話ができる。
直接話すことができないけど、打って打った文字を読むことで発声ができる。

箱庭療法でひとつの箱庭を親と子でやらせてみるというのを前から言ってるんだけどやった人いないかなぁ。
庭師が何人かで庭を作るみたいに。


ケース2

DVなどに悩む婦人相談室に勤務する心理師の人

クライアントはDVの被害にあい親子連れで来ている。具体的なやりとりも含めて詳しく話されていた。
愛着障害、境界例傾向のあるクライアントで母子癒着も心配されるとのこと。
エネルギーのあるクライアントで制度や役所に対する怒りをもっていて、児童相談所の措置で子供が保護された
際にも子供を奪われたといって人を集めて運動を起こしたとのこと。

患者が不満を表明することが多いという言葉を受けて。
(神田橋先生)Here and nowの精神でここにどんな不満足があるのかを聞くこと。

質問タイム

(質問者) クライアントに対して神田橋先生はクライアントのマイナスな気質を親もそうだったのか?と親とにているのかと聞くことをよくやるが狙いはなにか?

この手の人たちの間には愛着障害がある。親子の絆が薄い。立派でない気質を親から子へ受け継がれたものといわれると親子の絆が強化されるイメージを持つ。

今あなたは白髪だがその白髪も父親譲りみたいなことを入れれると親子の絆を感じるが、
親が東大で、子供も東大だから親譲りなんていわれても絆は強化されない。

言う目的は、違和感を異物感に変えたい。
マイナスな気質、怒りっぽいとか、批判的とかそういうのを親譲りの素質と思うと、そうした資質を意識する自
分と意識される資質に分かれる。そうした資質を客観視することができる。

自由選択で選んだものではないという話ができる。

通常のケースでは絆の強化を狙う。
今回のケースは異物化も狙った。

これは悪いことでやったほうがよい。
自分の子供だし、子供はこんなもんだろうと語る親の表情は連帯感がでる。
とんびが鷹を産んだと語るときは、多少の寂しさが漂う。


患者に伝える言葉はできるだけ漢字でないほうがいい。
感じにするとあいまいではない言葉になる。
本質的に患者の中ではあいまいだったものがあいまいでないように感じてしまう。そうすると実体から離れたも
のになる。

今日のごはんはたきたてだね。とは言うが今日のごはんは安全だねといわないでしょう。

危機的な状況ほどHere and nowが大事。