akiraの個人ブログ

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映画「カメラを止めるな!」をみてきた

ちょっと前になるが、ずいぶんと話題になっていてたので見てきた。
これはネタバレ厳禁だなと思う。

出ている役者はマイナーな役者ばかりだし、製作費もかなり抑えながらも工夫と脚本のでこうも映画は面白くなるのかと感動した。とても面白い映画だった。

話は二部に分かれる。
まず第一部はゾンビのパニック映画だ。
郊外の廃工場でゾンビのパニック映画を撮影していたら、撮影スタッフがゾンビになって役者やスタッフを襲いだす。かまれるとゾンビになって襲いだす。残った役者とスタッフたちは撮影現場から逃げようと奔走し、最後は主演女優の子が一人だけ残ってしまった。というありがちなゾンビ映画の話。

しかし当然これで終わらない。そこから時がさかのぼり第二部が始まる。
実は最初に流れていたこの第一部の話は作中の設定で生放送のワンテイクで撮影された番組だと判明する。

第二部では第一部の映画がどのように制作されていったのか、撮影当時の裏側を描いている。主人公は第一部の映画で映画監督役を務めていた人だ。ちょっとややこしいが、この主人公CM制作のプロデューサーをしている。テレビ業界とはいえ華々しいものではなく家族のため生活のために言われた仕事をこなす。娘もテレビ制作の現場にいるが関係がうまくいっておらず鬱屈している。

そんな主人公のところにゾンビのパニックドラマ番組を生放送、ワンテイクで作成するという企画が舞い込む。意気揚々と取り組む主人公だが、自己主張の強い役者たちに翻弄されて撮影がうまくいかない。このあたりの思い通りにならないところも伏線になっている。

本番を迎える直前で映画監督役の役者をはずめ複数の役者出られなくなる。そこで急きょ監督の主人公が映画監督役の役者として昔女優をしていた主人公の妻がスタッフ役として出演することになった。そして第1部の冒頭に戻る。

第一部冒頭では映画監督が主演女優にどなりつけるシーンだった。
この主演女優役の女優はアイドルで監督に対してなめた言動が多かったのだが内心監督は腹を立てていたようでそれまでの温厚で悪く言えば弱弱しい印象とは打って変わってどなりあげる。

演技というよりも演技を名目に監督が役者に対するうっぷんを吐き出すのだ。そこからもざまざまなトラブルが撮影現場を襲う。アル中の役者が予定していた時間に来ないで脚本をかき乱したり、第一部でちょっと不自然かなと思った間や状況が(見ていたときは演出かと思ったが)第二部では実はトラブルを回避するための苦肉の策だというのが判明する。

トラブル対策に奔走しながら生放送で失敗の許されない状況でなんとか作品を作り上げようとする。その過程をドキドキハラハラしながらしかし笑いもありながら進んでいく、あっという間に時間が過ぎて行ってクライマックスまで行き着いた。最後は達成感と感動があった作品だった。

メタからメタに飛んでいく作品だなとも感じた。つまり第一部のゾンビドラマを第二部の撮影現場でメタにみて、さらにエンディングでは撮影のメイキング映像を流していたので箱の外へ重層的に視点が変わっていって面白いなと思った。